みんなニコニコ
(ナレーション) 数日が経って、大きな木の所でまことくんと、りんちゃんと、とおるくんと遊んでいると、一人の旅人さんが歩いてきました。
旅人さんは旅の途中でこの数日何も食べていませんでした。木陰にたどり着くとバタリと倒れ込んでしまいました。
(りん) 「旅人さん、大丈夫?」
(ナレーション) 3人は駆け寄り大慌て。
(旅人) 「おお、大丈夫だよ。心配掛けたな。ここしばらく何も食べてないからお腹がへってなぁ。心配はいらんよ」
(ナレーション) その時、まことくんは心の中で、
(まこと) 「旅人さんに何か食べさせてあげたいな」
(ピカ…キラキラキラ。)
(ナレーション) 杖が光ったと思ったらおじいさんの目の前に真っ赤なリンゴがコロリ。またまた3人はびっくり。
(まこと) 「旅人さん、リンゴどうぞ」
(ナレーション) 何ともほっぺたが落ちそうなくらいにおいしいリンゴ、旅人さんはたちまちニコニコして、
(旅人) 「ありがとう。こんな不思議な事があるんじゃな」
(ナレーション) まことくんが旅人さんに元気になってもらいたいそんな気持ちが魔法の杖に通じたんです。
けして呪文ではなく持ち主の心だったのです。
旅人さんは、また元気いっぱいになって旅に出ました。
(旅人) 「ありがとう。ありがとう」
(ナレーション) 3人の心も暖かくなってニコニコ。
(ナレーション) そんなある日
(みどり) 「まことくん。魔法が使えるんだって?私にお花の首飾りプレゼントして」
(ときお) 「じゃー、僕は新しい靴」
(ナレーション) まことくんは少し戸惑いました。でも、お友達が喜ぶ事だからと、
(まこと) 「うん、いいよじゃーみどりちゃんからね」
(ピカ…キラキラキラ)
(ナレーション) みどりちゃんの首には見たこともない綺麗な首飾りが。
(ピカ…キラキラキラ)
(ナレーション) ときお君には青空みたいな色の靴。
(みどり) 「まことくん、すごい。」
(ときお) 「嬉しいな、ありがとう」
(ナレーション) 2人は大喜びでニコニコ笑顔。
まことくんは少し満足げににっこり
(まこと) 「喜んでくれてよかった」
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